米ワシントン近郊のレーガン空港付近で旅客機と米軍ヘリコプターが空中衝突した事故を受け、米国家運輸安全委員会(NTSB)は30日、記者会見を開き、原因究明のため徹底的な調査をし、30日以内に暫定的な報告書を出す方針を明らかにした。米メディアは、航空管制官が当夜、通常は2人分の仕事を1人でこなしていたと伝えている。
航空機事故などの調査にあたるNTSBのホーメンディ委員長は30日午後、レーガン空港で会見し、「この調査にあらゆる手段を尽くす」と述べ、現場だけでも約50人態勢で調査を本格化させていることを明らかにした。早急な対応が必要な問題が見つかれば、すぐに公表するという。
NTSBは、航空機の「ブラックボックス」と呼ばれるフライトレコーダーとボイスレコーダーを回収したことも明らかにした。
米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)は30日、連邦航空局(FAA)の今回の衝突に関する内部の暫定報告書を入手し、管制塔の人員配置が「時間帯と交通量としては通常ではなかった」と指摘されていると報じた。
29日夜、空港付近でヘリを担当する管制官が、滑走路に離着陸する航空機への指示も出していて、通常は2人の管制官でこなす業務だったという。
ただ、午後9時半以降は交通…