昨年11月に開かれた集会。参加者らはグループに分かれて意見を交わした=2024年11月30日、真鶴町の旧土屋邸、清水敬久撮影

 一部の住民が存続を求めるなか、昨秋に閉館した神奈川県真鶴町の民俗資料館(旧土屋邸)を、これからどうするべきか。同町から活用方法の検討を任された企業が住民と対話の場を設け、方向性を探っている。築130年を超す近代和風建築として文化財的価値があるとされるが、建物は老朽化が進む。

 昨年11月末の土曜日。旧土屋邸に約40人の町民らが集まった。同県鎌倉市の不動産会社「エンジョイワークス」と町が初めて開いた「旧土屋邸の未来を考える」イベントだ。

 「町には人もお金もない。この建物をどうしたらいいか、みんなで考えてください」

 町の担当者はあいさつで、そ…

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