いわゆる「生活習慣病」と呼ばれることの多い2型糖尿病、脂質異常症、高血圧のいずれも、家族に患者がいると本人のリスクも大きく高まることが、新潟大や虎の門病院(東京都)のチームの解析で確認された。
こうした病気には食事や運動習慣もかかわるため、「自己責任だ」などとする声が上がることもあるが、実際には本人にはどうしようもできない遺伝的な要因も小さくないことが改めて示された。
チームは、虎の門病院健康管理センターの人間ドックを受診した約4万1千人を対象に、親、きょうだい、祖父母にこれらの病気にかかった人がいるかを問診票で尋ねた。家族にいずれかの病気を発症した人がいる場合はいない場合と比べ、本人が同じ病気である確率(有病リスク)がどれだけ異なるかを解析した。
脂質異常症も2.8倍
その結果、これら家族のうち1人でも発症者がいる人の同じ病気の有病リスクは、いない人に比べて2型糖尿病で3.20倍、脂質異常症で2.81倍、高血圧で2.25倍高かった。
どの病気も、家族内で病気を発症した人数が多いほど本人の有病リスクも高まった。
特に2型糖尿病では、祖父母、親、きょうだいの3世代のいずれにも患者がいる人の有病リスクは、家族歴がない人の20倍に達した。
三つの病気はいずれも将来…