手塚治虫(1928~89)の代表作「火の鳥」が初めて絵本に――。絵本作家の鈴木まもるさんが、漫画のエッセンスを「火の鳥 いのちの物語」(金の星社)で表現した。
「火の鳥」は、手塚がライフワークとして晩年まで描き続けた未完の大作だ。「永遠の生命」の象徴である火の鳥を手に入れようとする人間の欲深さを、過去と未来を行き来しながら描く。
絵本化のきっかけは、鈴木さんがラジオで手塚ファンだと話したこと。たまたま番組を聞いていた手塚プロダクションの関係者から声がかかり、連載開始から70周年の節目となる今年、絵本になった。
描いたのは「手塚先生も思っていたはずの世界」
鈴木さんは「火の鳥」を雑誌…