法医学者で、国際医療福祉大学医学部講師の本村あゆみさん(45)は、時間があれば、本を読むのが好きな子どもだったそうです。医師になり、法医学の道へ進んで学んだことはなにか、尋ねました。
高校3年のギリギリまで進路を決められずにいました。生物の授業で、人の体を一定に保つためにホルモンなどが働いていると聞き、もっと知りたくて医学部を受験しました。
大学の実習でご遺体の解剖を見学し、死因を明らかにする法医学に興味がわきました。ただ、広く学びたいし、即時的な判断が求められる現場のかっこよさから救急医を選びました。
救急には7年在籍。医師として死亡確認はしても、ご遺族や警察の方に「なぜ亡くなったかは分かりません」と伝えることが多く、まれに解剖になったと聞いても情報が医療に還元されず、もどかしさがあった。
そんなときに出あったのが…