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ドジャースとの地区シリーズ第2戦で7回1失点と好投したパドレスのダルビッシュ有=10月6日、米カリフォルニア州ロサンゼルス、小林一茂撮影
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 〝死〟という強烈なワードを、大リーグ・パドレスのダルビッシュ有は口にした。野球選手としての自らの現在地を、こんな言葉で表現した。

 「もう本当に、人生でいうと、ほぼ死ぬ間近なので」

 10月11日、ドジャースとの地区シリーズ第5戦に敗れ、2024年シーズンを終えた直後の囲み取材でのことだ。さらに話を続けた。

 「だから、死にたくないっていうところがやっぱ強いですね。野球の中で、年齢に負けて消えていくっていうのは、やっぱり(避けたい)。なるべくもがきたいっていうところがあるので」

 今季は05年に日本ハムに入団してから、20年目のシーズンだった。38歳。日米通算で203勝を積み上げたプロ生活は、たしかに晩年を迎えてはいる。だが――。

 地区シリーズでの右腕のパフォーマンスはあまりにも華麗だった。

 10月6日の第2戦に先発す…

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