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米国のトランプ大統領が就任して20日で1カ月。2期目のトランプ政権は、外交ではメキシコやカナダへの関税発動の大統領令署名やロシアのウクライナ侵攻をめぐる停戦交渉、内政では連邦職員の人員削減など、選挙公約を次々と進めています。1期目との違いを、専門家はどう見るのでしょうか。米国の政治外交に詳しい慶応大学の渡辺将人准教授に聞きました。
突き進むトランプ氏、1期目との違いは
有言実行のトランプ氏が、大胆な政策を矢継ぎ早に行うのは予想できたことだ。「米国第一主義」を掲げて自分の支持基盤の望むことを忠実に行い、味方をしっかり味方にしていく。
1期目との違いは、国内で権力を完全に掌握していることだろう。昨年11月の選挙で七つの激戦州すべてを制し、議会の上下院とも共和党が多数を占めた。また、1期目で連邦最高裁の保守派の判事3人を指名しすでに「トランプ化」させている。足場を固め、既存の政治や社会制度にどこまでやりたい路線で突き進めるか、戦略的に冒険している印象だ。
「ガザ住民を外部へ」 発言の意図は
国内では、これまでの共和党大統領がしてこなかった連邦政府の職員の人員整理を行い、党での地位を固めつつある。
外交は、ウクライナ支援を縮…