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文部科学相の諮問を批判した丸山達也島根県知事=2024年12月26日午後4時38分、島根県庁、垣花昌弘撮影

 歯に衣(きぬ)着せぬ発言で知られる島根県の丸山達也知事が、26日の今年最後の定例会見でもほえた。阿部俊子文部科学相が25日に中央教育審議会に諮問した学習指導要領の改訂の内容について、「0点」と切り捨てた。

 今回の諮問内容は、学校現場の実情に合った柔軟な指導を促すのが大きな狙い。丸山知事は、諮問書にある「各学校や教育委員会の創意工夫を最大限引き出し、子供一人一人の可能性が輝く柔軟な教育課程編成を促進する観点から」という文章を「0点」と評価。「これだけ疲弊している学校の先生に、もっと創意工夫しろと、どの面下げて言えるんだ。もっと創意工夫なんか求められたら残業なんか減らないぞ」とかみついた。

 さらに「戦前の日本陸軍参謀本部と同じ。戦略が間違っているのに現場で何とかしろと言っている」と述べ、「ヘトヘトになっている教育現場に平然と命じることができる無慈悲な人たちが教育行政をやっている」と批判。「最低クラスのクリスマスプレゼントみたいな感じ。学校の先生がかわいそうだ」とも語った。

 定例会見はこの日が今年最後。丸山知事は今年1年を表す漢字を問われ、「人口減少」「出生数減少」「少子化」「少数与党」の「少」を挙げた。

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