自身の痴漢被害を話す男性警察官=神戸市中央区、原野百々恵撮影 学校の生徒・児童や地域の人たちへ長年、防犯講話を続けている50代の男性警察官がいる。「性別に関係なく痴漢をされることはあります」。そう語りかける原点は、幼少期に自身が経験した痴漢被害にある。 小学4年生だった10歳の夏。親戚の家に行くため1人で電車に乗った。 混雑した車内。大人たちの背中を見上げるように、ドア付近に立った。 1駅を過ぎたころ、お尻を誰かに触られている違和感があった。 最初は、女の子と勘違いされているのだと思った。 だがその手が前に伸び、男性…