ジャーナリストと作家の二つの顔を持っていた外岡秀俊さん
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 元朝日新聞編集委員のジャーナリスト・作家で、朝日新聞北海道版でコラム「道しるべ」を執筆していた故・外岡秀俊さん(享年68)のオーラル・ヒストリー「外岡秀俊という新聞記者がいた」が、田畑書店から出版された。外岡さんの40年超にわたる記者人生のほか、編集局トップとして朝日新聞の立て直しに取り組んだ経験が生々しく語られており、貴重なジャーナリズム論にもなっている。

 外岡さんは札幌市生まれで札幌南高校卒。東京大学在学中に小説「北帰行」で文芸賞を受賞し、1977年に朝日新聞社に入社した。入社試験では「当面、小説は書きません。社の仕事に専念します」と答えた、という。

 初任地の新潟支局では北朝鮮…

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