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兵庫県庁で取材に応じる維新の白井孝明県議=2025年2月21日午後1時8分、神戸市中央区、谷辺晃子撮影
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 兵庫県の斎藤元彦知事らの内部告発問題を調べている県議会調査特別委員会(百条委員会)の副委員長だった岸口実県議と、委員の増山誠県議=いずれも維新会派=の委員辞職をうけ、県議会は21日、新しい委員に同会派の青山暁県議と斉藤真大県議を選任した。その後の百条委で新副委員長に、委員の一人だった同会派の佐藤良憲県議が選ばれた。

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 本会議に先立つ議会運営委員会では、同会派の門隆志幹事長が「我が会派議員の公選職としての自覚に欠け、議会のルールを破ったことに対して、重ねてお詫び申し上げます」と謝罪。百条委でも佐藤氏が、青山氏と斉藤氏とともに頭を下げた。

 副委員長の選任の際には、奥谷謙一委員長が「先例により副委員長は第2会派の維新の会から推薦いただいた方を当選人としたい」と述べたことに対し、複数の委員から「第3会派から選んだ方が良い」といった声が上がった。だが第1会派の自民党の委員が、「ルールを変えるなら議会全体での議論が必要」と意見し、最終的に維新の佐藤氏が選ばれた。

 辞職した2県議は外部への情報提供が問題視された。増山氏は19日のインターネット番組で、百条委が非公開で行った証人尋問の音声データを政治団体「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志氏に渡したと明らかにした。岸口氏も知事選期間中に立花氏に会い、一部県議らを「黒幕」とする文書を提供していた。

電話で話したことは認める

 また、立花氏はSNS上で、増山氏からも同じような文書をもらったとし、その内容を維新会派の白井孝明県議に確認したとしている。白井氏は21日、県庁で取材に応じ、立花氏と電話で話したことを認め、「うわさレベルで聞いていると言ったが、具体的な情報を伝えたわけではない。うわさレベルであっても、すべての情報をオープンにしていくべきではないかという思いがあった」とした。

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