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名古屋市中心部からも近い名古屋空港。中部空港が開港した2005年のタイミングで「廃港」となるはずだったが、愛知県が運営する小型機専用の空港として存続することになり20年がたった。かつて中部と名古屋の「二つの空港が成り立つ需要はない」とされたが、実際にはどうなのか。
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色鮮やかな約80席の小さなジェット機が滑走路を次々と飛び立っていく。行き先は福岡、熊本、出雲、花巻、高知――。かつてジャンボ機も発着し、ターミナル内の案内板に世界の都市が表示されたかつての姿からは変わったが、名古屋空港(愛知県豊山町)は県営の空港として、中部空港と同じく20年の時を刻んでいる。
名古屋市中心部から車で20分ほど。航空会社フジドリームエアラインズ(FDA、本社・静岡市)が小型機で国内8都市を結ぶ。2011年、経営再建中だった日本航空が全面撤退後、引き継ぐ形でここを拠点化。同空港の23年度の利用者数は約93万人となり、05年の県営化後、最多となった。名古屋からの近さが売りで、ビジネスや観光での利用が伸びている。
FDAの楠瀬俊一社長は、具体的な計画はないとしつつ「便数を増やしていきたい」と話す。
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