宮中の伝統行事「歌会始の儀」が22日、皇居・宮殿の松の間で行われた。儀式後、天皇、皇后両陛下は、国内外からの1万6250首から選ばれた10首を詠んだ入選者と懇談した。
今年の題は「夢」。新潟県上越市の元中学校教員、大堀みきさん(65)は、約25年前に行った戦争と平和をテーマにした班学習で、戦争の対義語を「夢」だと話した生徒がいたことを詠んだと両陛下に説明した。
授業の教材としたのは、1980年頃のカンボジアの難民キャンプを取材したジャーナリストの文章だった。3歳くらいの女の子が、自分もひもじいのに、さらに幼い男の子におかゆを食べさせていた。命の危険が迫るときに穴を掘る道具ではなく教科書を持って逃げた女の子がいた。
大堀さんは、1980年を現…