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山のあちこちから火の手が上がっている=2025年2月19日午後5時57分、岩手県大船渡市、東野真和撮影
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 19日午前11時55分ごろ、岩手県大船渡市三陸町綾里で、「山林から白煙が上がっている」と119番通報があった。火は風を受けて広がり、空からはヘリコプター、ふもとからは地元の消防が水源からホースを中継して消火にあたっているが、午後6時現在、鎮圧の見通しは立っていない。けが人は出ていない。

 大船渡の消防などによると、岩手県と宮城県、仙台市の防災ヘリが上空から散水した。自衛隊にも派遣要請をした。大船渡市は庁内に災害警戒本部を立ち上げ、午後5時に災害対策本部に切り替えた。現場から北に約2キロ離れた場所に約60世帯160人が住む集落があるという。

 周辺は海の近くまで山が迫る地形。漁港付近の集落の70代男性は「火は風にあおられて左右に広がっていった。地区には避難できる準備をするように連絡が来ている」と高台から心配そうに見つめていた。

 男性によると、燃えている付近は道が整備され、ハイカーも多いという。

 気象庁によると、大船渡地域には乾燥、風雪注意報が発令されている。19日の大船渡市の最大風速は8・6メートル。

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