アナザーノート 藤田直央編集委員

 こんにちは。藤田直央です。NHK朝ドラ「虎に翼」のフィナーレが近づいてきました。主人公「寅子(ともこ)」のモデルは、日本で女性初の弁護士となり、家庭裁判所長となった三淵嘉子(みぶちよしこ)。戦前から戦後への司法の変化が描かれ、大学で法律をかじった私も興味深く見てきました。

 今回は嘉子の義父にあたる、もう一人の裁判官の話をします。

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 三淵忠彦(冒頭に写真)。1947年5月の日本国憲法施行で生まれた最高裁判所の初代長官として、戦後の裁判制度の土台づくりに尽くしました。嘉子は最高裁で駆け出しの頃、長官となった忠彦の著書「日常生活と民法」の再刊に携わります。忠彦の死後、ともに裁判官の長男と嘉子が再婚。この辺りはドラマでも描かれていました。

 最近、慶応大学の出口雄一教…

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