正門に設置された「東京科学大学」の新しい看板前では、学生たちが記念写真を撮っていた=2024年10月1日午後3時、東京都目黒区大岡山2丁目、吉田耕一郎撮影

 東京工業大(東京都目黒区)と東京医科歯科大(東京都文京区)が1日に統合し、東京科学大が誕生した。理工系と医療系の教育研究で国内トップクラスにある両大学の統合。お互いの学生の受け止めは。

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 「自分が勉強する場所は変わらないので、統合と言われてもまったく実感がないけれど、めったにない大学同士の統合に立ちあえてワクワクしています。理工系の人といっしょに学んだり研究したりすれば、視野が広がり、歯科の研究や治療が発展できる可能性も感じます」

 真新しい「東京科学大学」の学生証を手に、旧医科歯科大の歯学部5年生の女性はそう話した。

 また、大学院医歯学総合研究科の博士課程の男性は「医歯系の研究には壁があり、理工系の力が必要」と感じていたという。「歯科の研究者は歯科医以外とあまり接点がない。東工大の研究者を通じて、メーカーなど他職種の人と接点を持つことができれば、勉強になることが多いと思う」と期待する。

正門に設置された「東京科学大学」の新しい看板前では、学生や職員、近所の人たちが記念写真を撮っていた=2024年10月1日午後3時2分、東京都目黒区大岡山2丁目、吉田耕一郎撮影

 目黒区にある旧東工大の大岡山キャンパス前で、掛け替えられた「東京科学大」の看板を見ながら理学院(学部に相当)2年の阿倍直宏さん(20)は「歴史を感じさせる前の看板が良かったので、なくなって少し残念。まだ新しい名前には違和感がある」と苦笑い。デジタルアートやプログラミングのサークルに入っており、「医科歯科大に同じ興味を持つ学生がいれば、交流を広げたい」と話した。

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