第77回秋季東海地区高校野球大会 常葉大菊川―至学館 至学館の尾崎陽真投手=2024年10月26日、草薙、松本敏博撮影

 (26日、第77回秋季東海地区高校野球大会準決勝 常葉大菊川5―4至学館)

 序盤のリードを守り切れず、至学館のエース尾崎陽真投手(1年)は試合後、「実力不足です」と涙をぬぐった。

 この秋、至学館は愛知県大会からの6試合すべてで先制し、一度も逆転を許さなかった。この日も4点を先取。尾崎投手は打者のタイミングを外す投球で、三回まで被安打1に抑えた。

 しかし、中盤から少しずつ捉えられ始めた。「相手打線に、引きつけてライナーを打つスイングが多くなった」。四回に3安打で1失点、六回には4安打で3点を失い同点に。救援した投手も勢いを止められず、逆転を許した。

 九回、1死満塁と再逆転のチャンスを作ったが、あと一歩及ばなかった。

 選抜大会の切符を確実にすることはできなかったが、大会前に「うちは力のないチーム」と繰り返していた鈴木健介監督の口ぶりは、少し変わった。「うちの野球がやれれば、どんな相手とでも勝負になるとわかった」

 尾崎投手は「体を大きくして、球速も変化球の精度もレベルアップさせる」と成長を誓った。(松本敏博)

共有
Exit mobile version