育てた親ナマコを放流する県水産高校生=2024年4月23日午前11時17分、宮城県石巻市寄磯浜の寄磯漁港、柳沼広幸撮影
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 宮城県水産高校(石巻市)の生徒が育てた産卵前の親ナマコが、牡鹿半島の寄磯漁港に放流された。6月下旬から7月初旬に産卵する。高級食材にもなるナマコの増殖に漁業者が期待を寄せている。

 同校の卒業生の漁業者が4~5センチの稚ナマコを提供し、海洋総合科の生徒が昨年2月から育てて15~16センチの親ナマコに成長させた。23日、県漁協の寄磯浜青年部が協力して船を出し、代表の生徒7人が乗り込んでナマコ約40キロ(約200匹)を港湾内に放流した。

 3年生の岸光輝(こうき)さん(17)は「ここで生まれた子たちが大きく育ち、漁師さんもたくさんとれるようになってほしい」。

 ナマコは中国料理の高級食材。ただ、東京電力が昨年8月から福島第一原発の処理水を海洋に放出したことを受け、中国は日本の水産物を禁輸にした。風評被害もあり、価格は下落。寄磯浜の3月までのナマコ漁では業者への販売価格が半値に落ち込んだ。

 「高校生のナマコの放流はありがたい。ナマコが増えて浜のためになってほしい」と青年部の渡辺元宏会長。「福島第一原発の風評も早くなくなり、価格が戻ってほしい」と話した。(柳沼広幸)

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