海星―岐阜第一 一回表、海星・宮本が三盗。三塁手三神=2024年10月20日、草薙、本井宏人撮影

 第77回秋季東海地区高校野球大会(東海地区高校野球連盟主催)の準々決勝が20日、静岡市であった。1999年春以来の甲子園出場をめざした海星(三重1位)は、岐阜第一(岐阜3位)に0―7で八回コールド負けし、来春の選抜大会出場は難しくなった。秋季東海大会で三重県勢が3校とも初戦敗退したのは2008年以来となる。

 (海星0―7岐阜第一 八回コールド)

 六回の守り、左腕の加藤楓太投手(1年)の制球が急に乱れ始めた。捕手の水谷宗太主将(2年)は、マウンドにかけより「打たれたらオレの責任。思い切って投げろ」と励ました。押し出し死球を与えたが、この回は1失点にとどめた。

 ところが七回、加藤投手は2四球を与えた後、2点適時三塁打を打たれ降板。続く投手も相手の勢いを止められず、八回コールド負けを喫した。

 加藤投手は三重県大会決勝で、夏の甲子園に出場した菰野を完封。この試合も、五回までは被安打2と好投していた。水谷捕手は「球は走っていた。配球ミスで、フォローできなかった」と後輩を思いやった。

 攻撃では、一回に宮本紘成選手(1年)が安打や三盗で好機を作ったが、その後は三塁を踏めなかった。「相手左腕は速球主体だった1回戦から、変化球主体に変えてきた。こちらの頭を修正できなかった」と森下晃理監督は悔やんだ。

 七回、四球で出塁した水谷主将は、味方への鼓舞も込めて二盗を試みたが失敗、反撃の芽を摘まれた。試合後、水谷主将は「三重1位でも、全国レベルでは通用しないということ。チームをゼロから作り直し、夏の甲子園出場を果たしてこそ古豪復活だ」と、選手らに語りかけていた。(本井宏人)

共有
Exit mobile version