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看板商品「チャンポンめん」の2020年当時の袋には「2番じゃダメですか?」=イトメン株式会社提供

 日本一高い山は富士山です。では、2番目に高い山はどこでしょう。北岳(山梨県)ですが「2番目」はなかなか知られないこともあります。そのなか、世界で2番目にカップ麺を発売した会社が、知名度の低さを逆手にとったPRで全国にファンをつくっています。

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 2015年、即席麺などを手がけるイトメン(兵庫県たつの市)は、知名度アップを目的に「残念なイトメン」と自称し、SNS上で応援を募った。すると多くのコメントが寄せられたという。

 5代目の伊藤充弘社長(68)に迷いはなかった。「我々は関西人。吉本興業を見て育ってきた。うけてなんぼ」。商品を手にとってもらおうと、パッケージに、自虐的な文句もプリントし始めた。

 「2番じゃダメですか?」「同情するなら食べてくれ!」「一部では抜群の知名度」――。

 イトメンは、業界を先行してきた歴史を持つ。「2番目」に終わった過去は2度あった。

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