自民党派閥による裏金事件から1年。東京都議会の自民会派でも、政治資金パーティーをめぐる組織的な裏金作りが明らかになった。昨年の衆院選は、自民が「政治とカネ」の問題を引き金に大きく議席を減らしたが、今夏の都議選や参院選への影響も避けられそうにない。
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今回の事件により、自民党は再び「政治とカネ」の問題を突きつけられた格好だ。6月下旬~7月上旬を想定する東京都議選や、7月20日投開票の可能性が高まる参院選への影響は避けられない。
「当面、批判の材料として使われる。都議選は覚悟しなくてはならない」。ある都連幹部は危機感をあらわにした。
現在、都議会で30議席を有する自民は第1党の立場だが、今回の事件で公認発表が遅れているうえ、空白区の候補者もなかなか見つからない状況だという。派閥の裏金問題による逆風が長引くなか、足元からも問題が噴出。「泣きっ面に蜂」の状況だ。
都連執行部は、政治資金収支…