最高裁判決を受け、労災認定された労働者の代理人弁護士らが厚生労働省で会見した=2024年7月4日、東京・霞が関、宮川純一撮影
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 国が認定した労災について最高裁は4日、事業主は不服を申し立てられないと判断した。「労災保険制度の根幹を揺るがした」(厚生労働省幹部)とされた高裁判断が覆り、安堵(あんど)が広がる一方で、労働者のさらなる保護を訴える声もある。

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 「労災を受給し、蒸し返されることなく安心して療養する当然の権利が確認された」。今回の労災受給者の代理人を務めた嶋崎量(ちから)弁護士は、会見で最高裁判決を評価した。受給者の女性は「ようやく少し安心できた」と話したという。

厚労省幹部「もし負けていたら……」

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