報告書をとりまとめた労働基準関係法制研究会=2024年12月24日、東京・霞が関の厚生労働省、宮川純一撮影

 働き方の多様化に対応するため、労働基準法の改正などを検討してきた厚生労働省の「労働基準関係法制研究会」が24日、報告書をとりまとめた。副業促進に向けた労働時間規制の緩和などに踏み込んだ一方、労使の対話のあり方など残された課題も多い。

 「副業時の割増賃金に関する制度は複雑だ。副業を希望する社員に理解してもらうためにも、シンプルになるのはありがたい」

 不動産情報サイトを運営するライフルの人事担当者はこう話す。同社では、業種を問わず、他社に雇用される形での副業を認めている。社員に経験を積ませる狙いだが、副業先を含めて労働時間を管理する仕組みは煩雑で、悩みの種だ。労働者の自主申告頼みで、違法リスクも伴っていた。

今後の議論、労使対立か

 現行制度では、本業・副業先…

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