栃木県佐野市は全国の佐藤さんとつながりを持とうと、「佐藤の会」を発足し、会員を募っている。ふるさと納税をし、グッズが進呈されるプレミアム会員と、無料の会員がある。写真は会員証=同市提供

 全国に200万人いるといわれる「佐藤さん」に向けて、佐藤姓の発祥の地を掲げる栃木県佐野市が、「ふるさと」来訪を呼びかけている。佐藤さんには割引をするなどおもてなしの体制を整え、佐藤姓の「聖地」化を目指している。来年3月10日は、語呂合わせで決めた「佐藤の日」の6回目を迎える。

 市によると、佐藤姓の起源として、平安時代の武将、藤原秀郷が始祖という説が有力だという。秀郷は佐野に唐沢山城を構え、平将門の乱を平定したと伝えられ、秀郷の子孫が「佐野の藤原」の意味で「佐藤」を名乗ったという。

 市は、2019年度から「佐藤さんゆかりの地 聖地化プロジェクト」を始めた。秀郷や国指定史跡の唐沢山城跡、本丸跡に建てられた秀郷をまつる唐沢山神社などを知ってもらうねらいがあった。立ち上げに関わった市政策調整課の湯沢昭啓さん(52)は「街おこしに名字は使える、と。自分のルーツに関心をもってもらうことが関係人口の拡大につながると考えた」と話す。

■市内に多いのは小林姓 佐藤…

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