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2021年当時、和歌山県御坊市の住宅の壁に貼られていた二階俊博氏のポスター
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 衆院選和歌山2区は、自民党を離党し無所属で立候補した世耕弘成氏(61)が圧勝した。党公認で二階俊博・元自民幹事長(85)の三男・伸康氏(46)は比例復活すらかなわなかった。息子の落選は、父が築いてきた「王国」崩壊の序章となる可能性がある。

 「保守分裂したのは世耕のせいだ」

 開票から一夜明けた28日、伸康氏陣営の幹部は、世耕氏を呼び捨てにし、恨み節をぶちまけた。

 世耕氏の得票は約10万1千票。伸康氏は約7万1千票で、惜敗率は69・8%にとどまった。

 比例近畿ブロック(定数28)に重複立候補した自民候補の中でも8位という「惨敗」だ。

 落選後、伸康氏は「ふるさとの発展を思う皆さまの期待に応えられないことは申し訳なく、残念に思う」とうなだれた。一方、世耕氏は28日朝に開かれた記者会見で、笑顔を見せた。

 「圧勝であったことと、相手の比例復活当選も許さなかったことに満足している」

 和歌山は「10増10減」に伴う区割り変更で、今回から選挙区が3から2に減少。俊博氏が強固な地盤を築いた旧3区に、人口が多い県北の市町が加わり「新2区」となった。

 旧3区での俊博氏の影響力は絶大だった。紀伊半島を一周する高速道路は建設が進み、地元では「二階道路」と称される。

 防災インフラの整備だけでな…

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