渡海屋が開発したペットと一緒に食べられるおやつ「わんこと一緒」のジャーキーやハンバーグ=2024年12月20日、香川県三豊市仁尾町、木野村隆宏撮影

 家族の一員であるペットと一緒のおやつを――。飼い主なら一度は描く夢をかなえてくれる商品を、香川県三豊市で水産加工を手がける渡海屋(とうかいや)が開発し、販売している。

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 天然のハマチやカタクチイワシをつかったジャーキーと、ハマチや豆腐、野菜を混ぜたハンバーグなど5種類。ブランド名は「わんこと一緒」だ。

 香川県の「県魚」にも指定されているハマチは、県内の水産物のシンボル。しかし、県内で水揚げされる天然のハマチは「オリーブはまち」に代表される養殖ハマチと比べて脂身が少なく、人気もあまりなかった。

きっかけは犬好きの友人の一言だった

 渡海屋の店主、藤田典久さん(50)が、県産の天然ハマチを活用した商品の開発を考えていた昨年9月、犬を飼っている友人から「ペットと一緒に食べられる食べ物があったらうれしいな」と言われたという。

 藤田さんは「犬用でも人の食べ物と使う材料は同じものも多い。添加物などに気をつければ作れるのでは」と開発を始めた。

 犬にとってのおやつを考えるなか、思いついたのはジャーキーだった。以前、食肉を使ったジャーキーを作った経験もあり、加工のノウハウもあった。

 ペットも安心して食べられるように、塩分や添加物は不使用。さばいた魚を洗浄する際も、塩水ではなく真水を使用した。

 別商品のために仕入れていたカタクチイワシのジャーキーと、より多くの栄養もとれるように豆腐や野菜をまぜたハマチのハンバーグも開発した。

 昨年12月、ペットフードやペット用グッズを販売する高松市のイベントに参加した。お客さんからは「ペット用はうれしい」「魚のお菓子はヘルシーでいい」など、反応は好調だったという。

 現在、オンラインストアと店頭での販売している。すべて税込みで、いりこのジャーキーが648円、ハマチのジャーキーはスライスやほぐし身など3種で810~864円、ハンバーグが756円。

 藤田さんは「ペットを飼っている人なら、誰しも自分の食べるものをねだられた経験があるはず。一緒に食べられる喜びをペットも人もかみ締めてほしい」と話す。

 問い合わせは、渡海屋ホームページ(https://sanuki-toukaiya.com/)。

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