スタジオでマイクの前に立つ「ドラえもん」の声優陣。左から大山のぶ代さん(ドラえもん)、小原乃梨子さん(のび太)、肝付兼太さん(スネ夫)、野村道子さん(しずか)、たてかべ和也さん(ジャイアン)=東京都渋谷区、2000年撮影

 アニメ「ドラえもん」のドラえもん役を26年間にわたり演じた大山のぶ代さんが9月29日に90歳で亡くなった。しずかちゃん役で共演した野村道子さんに思い出を語ってもらった。

 のむら・みちこ 1938年、横浜市生まれ。76年から「サザエさん」のワカメちゃん役、79年から「ドラえもん」のしずかちゃん役を務めた(いずれも2005年まで)。現在は声優養成所の代表として後進を育成している。

 2005年に同じタイミングで「ドラえもん」を降板してからは、大山さんが体調を崩したこともあり、あまり会えていませんでした。だから、今年7月にのび太役ののんちゃん(小原乃梨子(のりこ)さん)の訃報(ふほう)を聞いたとき、大山さんはどうしているかなと思った。そんな矢先の知らせでした。

 たてかべ和也さん(ジャイアン役、15年死去)が亡くなり、肝付兼太(きもつきかねた)さん(スネ夫役、16年死去)も亡くなって。(先代メインキャストの)5人組は、私一人になっちゃった。みんないなくなっちゃったと思うと、さみしいです。

 最初に集まったのは、「ドラえもん」のパイロット版が作られたときでした。キャストは普通オーディションで決めますが、この番組はプロデューサーさんたちが選んでくださった。最初から同じメンバーだったんです。みんな古くから業界にいるので顔なじみ。40代だし経験豊富で、それぞれが一国一城のあるじでした。楽しかったなあ。

 なかでも大山さんのドラえも…

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