記者会見で話す坂井学・国家公安委員長=2024年10月4日午前10時18分、東京都千代田区、力丸祥子撮影

 坂井学国家公安委員長は4日の閣議後の記者会見で、京都府警の白井利明本部長が部下に「殺すぞ」と発言し、処分を受けた問題について、「最高幹部で、パワーハラスメントの防止を推進する立場の人間がこのような行為をしたことは誠に遺憾だ」と述べ、各警察本部長が部下の指揮監督を適切に行うよう警察を指導していく考えを示した。

 警察庁によると、白井本部長は8月、職員から施策について説明を受けた際、「殺すぞ」と発言。さらに同月、この施策に話が及んだ別の場で他の職員3人を前に、「(施策の担当部門に)『殺すぞ』と伝えておけ」と述べた。本部長は警察庁の調査に「施策実施までの期間が長すぎることに不満を感じ、他県警の状況を聞いたら言葉を濁されたのでイラッとした」などと説明したという。

 警察庁は白井本部長の発言がパワハラにあたると認定し、3日、長官官房付に更迭する人事を決め、長官訓戒の処分とした。

 坂井氏は会見で、都道府県警の本部長がパワハラにならない適切な監督ができるように「研修なども含め警察庁をしっかり指導していきたい」と述べた。

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