八木一夫「ザムザ氏の散歩」(1954年、京都国立近代美術館蔵) 戦後の前衛陶芸といえば、まず名前が挙がるのが京都の集団「走泥(そうでい)社」。なかでも八木一夫の「ザムザ氏の散歩」(1954年)は象徴的な作品として知られる。東京の菊池寛実(かんじつ)記念智(とも)美術館で開催中の「走泥社再考 前衛陶芸が生まれた時代」展は、走泥社や「ザムザ氏」の評価の背景に触れら…