日本銀行は1日、9月の金融政策決定会合の「主な意見」を公表した。政策委員からは金融市場が不安定で追加利上げは望ましくないとの意見が続き、政策金利は0.25%程度に維持された。一方、今後の利上げに向けては「市場とのコミュニケーションの改善に努めるべきだ」との声が相次いだ。7月会合で追加利上げを決めた後、市場が混乱したことが念頭にあるとみられる。
その7月会合での追加利上げは、市場の大半の予想に反し「サプライズ」と受け止められた。その後、円が急騰し、日経平均株価は過去最大の下落幅を記録。株価暴落の一因に日銀の利上げがあるとの批判が出ていた。
こうした経緯も踏まえて、主な意見によると「市場との対話を従来以上に丁寧に行う必要がある」との声が相次いだ。委員からは「市場にサプライズを起こさぬよう、市場・企業の理解を高めた上で政策を修正することが重要」との意見や、「長らく利上げをしていなかったこともあり、日銀と市場の共通理解が薄れている。コミュニケーションの改善に努めるべきだ」との主張が出た。
9月会合での利上げに関して…