写真・図版
金谷智社長=LX DESIGN提供

 子どもたちが、興味を持って追究し、わくわくしながら学べる授業。学校の先生になる前に描いた理想が、教育事業を展開する「LX DESIGN」(本社・東京)を起業した金谷智社長の原点という。三重県桑名市で9月から始まった、第一線で活躍する全国の社会人や学生が小中学校で授業をする取り組み。人材のマッチングサービス「複業先生」を手がける金谷社長に思いを聞いた。

 ――起業する前に、東京都内の公立小学校で約4年間、教壇に立った経験を持っているそうですね。

 「一番やりたくなかったのは、子どもたちの学びを『この辺でいいんじゃないか』みたいなことで止めてしまうことでした。でも、実際に学校で教えるようになったときに、どうしても理想通りにいかないことがあった。もちろん自分だけで、(理想にしている授業をし続けられる)リソースを用意できるわけではないと分かっていましたが、これでいいのかなという気持ちがあって。それをどう打破するかと考えたことが、『複業先生』を始めた背景にあります」

 ――外部人材は、学校現場にどんな変化をもたらす存在でしょうか。

 「先生はだれもが、子どもたちが新しい人や出来事、経験などを通して成長できる機会を最大化していきたい、子どもたちの人生が変わるような喜びや学びにコミットしたいと考えています。DXにしても、外部人材にしても、そのためにできることを手助けしたいというのが、私たちの事業のコンセプトです」

 「子どもたちだけではなく…

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