あしたプロジェクトの福井瑞穂さん(左)と谷昂頼さん=2024年9月1日午前11時6分、高松市上福岡町、山田健悟撮影

 香川県が性的少数者のカップルを婚姻関係に相当すると認める「県パートナーシップ制度」が始まって、10月で丸一年になる。性的少数者をめぐる県内の現状や課題はどうなっているのか。

 当事者団体として、学校での講演や啓発向けコンテンツを制作している「あしたプロジェクト」の谷昂頼(たかより)さん(38)と福井瑞穂さん(39)に聞いた。

  • 「卒業式は体の性の服装で」 制服県で20年続く苦悩を止めたい
  • 「クローゼット」にも配慮を パートナーシップ宣誓制度に欠ける視点

 ――「あしたプロジェクト」の活動内容を教えてください。

 谷さん 2016年に2人で立ち上げた当事者団体です。主な活動は三つで、学校などでの講演、電話やメール、SNSでの相談受け付け、啓発用のDVDやパンフレットの作成です。

 僕たちが活動を始めた当初は、市町や県の教育委員会に、性的少数者についての資料や教材がほとんどありませんでした。

後半では、性的少数者をめぐる現状や課題、身近に当事者がいた場合の心構えなどについて聞きました。

 「これはまずい」と、最初に…

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