
徳島県は鳥取県、鹿児島県などに次ぐ全国有数のらっきょうの産地だ。鳴門海峡に面した大毛(おおげ)島(鳴門市鳴門町)が徳島県内唯一の産地で、栽培されているのは地域ブランド「鳴門らっきょ」。その独創的な加工品を開発している「もやい舎」代表の藤井隆行さん(52)は、らっきょうの魅力発信に奮闘している。
鳴門らっきょは、きめが細かくてミネラル分が豊富な砂地でできる。色白でシャキシャキとした食感が特長だ。品種は大粒の「らくだ」と、小粒の「玉らっきょう」がある。
JA徳島県大毛経済センターによると、大毛島では現在45戸が、計24ヘクタールで年間約400トンを生産している。8割ほどの生産者は、作業時期が重ならないワカメ養殖やサツマイモ、大根の栽培にも携わる「半農半漁」という。
兵庫県姫路市出身の藤井さんは2024年6月、鳴門市を拠点に、もやい舎を開業した。
ワインとの相性に驚き
藤井さんにとって、らっきょ…