写真・図版
高齢者を介護する千葉勤労者福祉会のホームヘルパー=同会提供
  • 写真・図版
  • 写真・図版
  • 写真・図版

 訪問介護の基本報酬が減額された今年度の介護報酬改定。深刻な人材難のなか、人手不足が加速したり、サービス休止の判断を迫られたりする事業所も出てきた。倒産件数が増える可能性もある。65歳以上の高齢者数がほぼピークとなる2040年度には介護職員が約57万人不足(国推計、22年度比)するとも見込まれ、対策が急がれる。

 「6月末日をもって、すべての在宅介護サービスを終了することになりました」

 今年4月、訪問介護などの在宅サービスを提供してきたNPOわかば(東京都世田谷区)は、利用者にサービス終了を告げる案内を送った。

 事業休止を決意した直接の理由は、わかば代表でケアマネジャーの辻本きく夫さん(73)と共同経営者が高齢になったことだ。ただ、その背景には、深刻な介護人材不足があった。

「離職超過」に陥る中、基本報酬引き下げ

 2000年に介護保険制度が…

共有