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NHKの大河ドラマ「光る君へ」にあわせて開設された大津市の大河ドラマ館=2024年4月9日、大津市石山寺1丁目、仲程雄平撮影

 NHK大河ドラマの放映に合わせ、ゆかりの地に「大河ドラマ館」が相次いで設置されている。2024年に放映された「光る君へ」までの5作品では16カ所に設置され、363万人以上が訪れた。地方自治体が、関連事業を含めて投じた公費は約62億円。放映を地域の活性化につなげようとする姿がうかがえる。

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 大河ドラマのライセンス管理などをするNHKエンタープライズによると、最初のドラマ館は1987年の「独眼竜政宗展示館」(仙台市)だった。大河ドラマの舞台となる自治体にとっては観光客を誘致する機会となり、NHK側も「ドラマファンの期待に応えられる」ため、設置が続いてきた。

 どのように設置・運営されているのか。

 この5年間に設置された16カ所の自治体に尋ねると、自治体のほか、商工会議所や民間企業でつくる協議会や実行委員会が実施主体となり、博物館や公民館など既存の建物を改修して設置するケースが多かった。衣装や小道具、メイキング映像などを展示し、入場料収入は計約14億円だった。

 事業費は、事業途中だったり…

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