大黒柱が離脱した穴を、くすぶっていた新加入選手が埋めている。サッカーJ1・浦和レッズのDF石原広教(ひろかず)だ。
主将のDF酒井宏樹が、4月3日のFC東京戦で負傷。同7日にあった次戦のサガン鳥栖戦で代役に指名された。今季初先発で持ち味を発揮した。
身長169センチと小柄ながら相手を吹き飛ばす体の強さをみせ、自信のある体力を生かして試合終盤まで右サイドを駆けた。試合後、「自分の良さはみせられたかな」とはにかんだ。
神奈川県出身の25歳。湘南ベルマーレの育成組織で育ち、2017年にトップチームに昇格した。アビスパ福岡への期限付き移籍を経て戻った20年、湘南で定位置をつかみ、J1で出場を重ねてきた。今季浦和に移籍した。
加入直後は、紅白戦のメンバーにすら入れない苦しい時期が続いた。「練習生みたいになっていた」。そこで支えになったのが、同じような境遇にいる選手たちの声だった。
「たとえ何番手だろうと、常…