2025年1月4日、米フロリダ州のトランプ米次期大統領の私邸「マール・ア・ラーゴ」を訪れたイタリアのメローニ首相(右)とトランプ氏。イタリア政府提供=ロイター

 イタリアのメローニ首相は4日、米フロリダ州にあるトランプ次期米大統領の私邸「マール・ア・ラーゴ」でトランプ氏と会談した。右翼政党を率いるメローニ氏はトランプ氏と良好な関係にあり、トランプ氏復権後の関税政策などに警戒する欧州連合(EU)と米国の「橋渡し役」として存在感を示した格好だ。

 「トランプ氏との素敵な夜、歓迎に感謝する。一緒に仕事をする準備ができている」。メローニ氏は会談後、X(旧ツイッター)に投稿した。

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 ブルームバーグ通信は関係者の話として、両氏がトランプ政権での関税政策や昨年12月にイランで拘束されたイタリア人のジャーナリストへの対応などを話し合ったと伝えた。トランプ氏はメローニ氏を「すばらしい女性」と呼び、「彼女は本当に欧州を席巻している」と評価した。

 トランプ政権の1期目には米国とEUは互いの製品に高い関税をかけ、EU加盟国は打撃を受けた。貿易戦争の再燃を警戒するEU内ではフォンデアライエン欧州委員長が米国産の液化天然ガスの輸入増などで米国側との交渉に意欲を見せるが難航する恐れがあり、トランプ氏と関係が良好なメローニ氏らが譲歩を引き出すためのパイプ役になる可能性がある。

「特権的な米国の対話相手」

 イタリアのフォティEU担当…

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