女子は男子より理数系への興味、関心が低い――。小中学生の基礎的な学力を測る2023年の国際調査で、日本はこんな結果が明らかになった。過去のほかの調査でも同じ傾向が出ている。
何か原因はあるのか。
- 理数系、世界トップ水準を維持 国際学力調査で日本、でも「得意」は
国際数学・理科教育動向調査(TIMSS)の結果を4日、文部科学省が公表した。
頻度は4年に1度。小学4年と中学2年が対象で、今回はのべ65カ国・地域が参加した。国内は、無作為抽出の計274校7780人が対象となった。
学力調査と同時実施のアンケートは、日本はこんな結果だった。
小さくない男女差 他調査でも同様の結果
《設問「算数・数学(理科)の勉強は楽しい」に「強くそう思う」「そう思う」と答えた合計(かっこ内は理科)》
小4=男子75.6%(91.1%)/女子65.5%(87.9%)▼中2=男子66.2%(75.9%)/女子53.1%(63.3%)
《「数学・理科を使うことが含まれる職業につきたい」※中2のみ》
数学=男子30.4%、女子14.2%▼理科=男子32.8%、女子20.3%
今回の結果は国内の数値のみ。こうした傾向は、毎年の全国学力調査や、3年に1度の国際学習到達度調査(PISA)でも同様だった。
文科省の担当者は「女子の方が理数系教科が苦手だというアンコンシャスバイアス(無意識の思い込み)が学校現場にあり、子どもの意識に影響している可能性がある」と話す。
学校で啓発活動をしている一般社団法人「アンコンシャスバイアス研究所」(東京都)が協力し、都内の公立小5、6年生約1万人を対象にした都の調査(22年度、回答者数6622人)では、37.5%が「性別によって教科の得意、不得意がある」と考えていた。
「女子に特化した取り組みを」
同法人の太田博子理事は、理…