町工場が自社の技術を駆使し、「くだらなくて笑えるもの」を本気で競う「くだらないものグランプリ」。10月26日開催の今年の大会で、昨年の初出場で優勝を遂げた三重県伊賀市のプラスチック加工会社が連覇を狙う。
大会はコロナ下の2020年、日本に元気と勇気を届けようと始まり、毎年、東海を中心に金属加工や溶接、金型製作、ゴム製品、精密機械などの中小企業が出場する。伊賀市荒木の「デイ・プラフト」は昨年、辛いものが好きなインドネシア人従業員にヒントを得て作ったアザラシ形ロボットをエントリー。頭の部分のボタンを押し下げると、1・5瓶分の量の一味唐辛子が出る仕組みが大いに受けた。
社長の浦地泰佑(だいすけ)さん(44)は9月から、社員11人と制作に取り組み始めたが、作品は大会当日まで内緒だという。「ほんまにくだらないものなんで、前もって明かしてしまうのはちょっと。でも優勝を狙ってます」
今年は三重のほか愛知や富山、大阪の14社が出場。大会ホームページに11~25日、各社が作った動画を流して「プレ投票」を行い、視聴者が「くだらない期待度」が高い会社に投票する。デイ・プラフトは制作に至る経緯を社員らが語る動画をアップする。
本番は26日午後1時から、愛知県犬山市の日本モンキーセンターで。各社のプレゼンテーションがユーチューブで生中継され、プレ投票と当日の視聴者の投票の集計で決まる。デイ・プラフトは選手宣誓も務め、プレゼンのトップバッター。工場長の名本辰徳さん(43)は「『こいつら、何をしてんねん』と思うほど、くだらないもの。自信はあります」と力強く語る。
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