♪ブリン・バンバン、ブリン・バンバン、ブリン・バンバンボーン……。一度聴くと忘れられない不思議な歌詞で、今年大流行したヒップホップユニットCreepy Nutsの楽曲「Bling-Bang-Bang-Born」(通称BBBB)は、海外でも人気を集めた。しかも、近年の日本の曲としては異例のパターンで、世界各地でリスナーが増加。音楽関係者を驚かせた。その理由を探った。
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「非常に特異で、こんなケースはあまり見たことがなかった」
Spotify Japan音楽部門の企画推進統括の芦澤紀子さんはこう振り返る。
BBBBは、人気アニメ「マッシュル―MASHLE―」の主題歌で、今年1月7日に配信が始まった。
すると、その直後にアメリカ国内で再生数が伸び、ほぼ「同時多発的」にヨーロッパ、中南米などで注目が集まったという。
ウクライナやベラルーシ、日本を一時上回る
日別の再生数ランキングで、「BBBB」が200位以内に入っていた国・地域がどこかを調べると、その様子がうかがえる。
3日後(1月10日)にウクライナ(14位)とベラルーシ(38位)が日本(57位)の順位を上回った。
日本ではその後ぐんぐん順位を上げ、18日に1位に。一方、ウクライナでは13日(2位)、ベラルーシは15日(11位)に最高順位を記録した。
また、配信開始から2週間のうちに、サウジアラビアや韓国、シンガポール、チリ、パナマ、モロッコなど31の国・地域で、それぞれ200位以内に食い込んでいた。
対照的なのは、2人組音楽ユニット「YOASOBI」が2023年にリリースし、同じく海外でも人気になった「アイドル」だ。配信後2週間のうちに日別ランキングで200位以内に入ったのは、日本、台湾、韓国、シンガポールなど、いずれもアジアにある8の国・地域だった。
BBBBが幅広い地域でいち早く注目を集めたのは、なぜだったのか。
アニメとダンス動画だけでは「説明しきれない広がり方」
Creepy Nutsは7…