塗装会社元社員の男性に踏切内に立ち入るよう仕向け、殺害したとして同僚らが逮捕された事件で、警視庁は29日、男性への暴行と強制わいせつの疑いで同社代表ら3人を再逮捕した。捜査関係者への取材で分かった。
再逮捕されたのは「エムエー建装」(東京都小平市)代表の佐々木学容疑者(39)、いずれも同社社員の島畑明仁(34)=東京都板橋区=、岩出篤哉(30)=小平市=の両容疑者。
捜査関係者によると、3人は2023年6~7月、4回にわたり、元社員の高野修さん(当時56)=板橋区=の自宅や、静岡県富士宮市内の居酒屋で、高野さんの尻に鉄の棒のようなものを突っ込んだ疑いがある。また島畑、岩出両容疑者は22年7月、千葉市内のビジネスホテルで高野さんの顔を殴った疑いもある。押収された容疑者らのスマートフォンから暴行や強制わいせつの動画が確認されたという。
佐々木容疑者らは板橋区で23年12月、車内に高野さんを監禁し、東武東上線の線路内に立ち入らせて殺害したとして、昨年12月に殺人容疑などで逮捕された(佐々木、岩出両容疑者の殺人容疑は処分保留)。捜査1課は、佐々木容疑者らが日常的に暴行を加えるなどして、高野さんを抵抗できない精神状態に追い込んだとみている。