三菱UFJ銀行の貸金庫から巨額の金品が盗まれた問題で、同行の半沢淳一頭取が初めて記者会見を開いた。管理ルールや点検手法に「抜け穴」があったと認め、鍵の管理方法を見直す方針だ。利用者の間に膨らむ疑念は拭えるのか。銀行の貸金庫ビジネスそのものの信頼が揺らいでいる。

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記者会見で話す半沢淳一頭取=2024年12月16日午後5時4分、東京都千代田区、吉本美奈子撮影

 「これまで貸金庫の不祥事がなかったため、リスク認識が低かった」。半沢氏は会見でそう述べ、管理ルールや日々の点検が不十分だったと認めた。

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 三菱UFJでは過去にも年1~2回、顧客から「金庫の中身がないのでは」との問い合わせがあった。これまでは顧客の勘違いなどだとされ、行員による窃盗を調査で認めたのは今回が初めて。

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