韓国の尹錫悦(ユンソンニョル)大統領が昨年12月3日に宣布した「非常戒厳」をめぐる弾劾(だんがい)審判の初弁論が14日、ソウルの憲法裁判所で開かれた。尹氏側は争う姿勢だが、この日は尹氏本人が出廷せず、約4分で閉廷した。弾劾審判では、非常戒厳を出した行為が憲法に違反したかどうかなどが争点になる。
初弁論は尹氏が出廷しなかったため、実質的な審理は行われなかったが、2回目の弁論からは本人不在でも進行できることから、次回期日の16日から本格的な審理が始まる予定だ。
尹氏の弁護団は初弁論に先立ち、高位公職者犯罪捜査庁などが「違法な方法」で尹氏への拘束令状を執行しようとしていると主張。尹氏が出廷しないのは、身辺の安全や警護の問題が解決されていないためだとしていた。公邸を出た際に令状が執行され、身柄を拘束される事態を警戒しているとみられている。
非常戒厳の宣布 憲法の要件にあたるのかどうか
韓国の憲法では、大統領は戦…