イスラエルの後ろ盾となってきた米国のバイデン政権が外交努力を続けるさなか、ネタニヤフ政権はレバノンへの地上侵攻に打って出た。米政権はたびたび面目を潰される格好になっており、紛争が泥沼化すれば、米国の国益や威信に及ぼす悪影響はさらに増す。
米国家安全保障会議の報道担当者は9月30日夜、侵攻について、取材に「ヒズボラのインフラを破壊するための限定的な作戦だと理解している」と回答した。「自国民を安全に帰還させるイスラエルの権利に沿ったものだ」とも述べ、作戦に一定の理解を示してみせた。
同時に「リスクは承知しており、イスラエルと協議を続ける」とも述べた。作戦の目標設定が不明確なまま兵力投入に突き進むことの危険性を指摘するものだ。
オースティン米国防長官とイ…