静岡県の川勝平太知事(75)の辞職に伴う知事選が9日告示された。いずれも新顔の6人が立候補を届け出た。知事選では過去最多の候補者数で、川勝県政が静岡工区の着工を認めなかったリニア中央新幹線への対応などが焦点になる。投開票日は26日。
立候補したのは届け出順に、政治団体代表の横山正文氏(56)、共産党県委員長の森大介氏(55)、前浜松市長の鈴木康友氏(66)、元副知事の大村慎一氏(60)、自営業の村上猛氏(73)、会社社長の浜中都己氏(62)。諸派の横山氏と共産公認の森氏を除き、いずれも無所属。
4期目の川勝氏が4月に職業差別と受け取られかねない発言をしたのをきっかけに任期途中で退職届を提出。これを受けて15年ぶりに新顔同士の知事選になった。自民党が大村氏を、立憲民主党と国民民主党が鈴木氏をそれぞれ推薦する与野党対決の構図だ。自民が全敗した4月の三つの衆院補欠選挙後に行われる初の大型地方選挙となる。
浜松市の新県営野球場の建設構想や人口減少が進む伊豆半島・東部地域の産業振興、防災などが争点になる見通しだ。(大海英史)