「寝転べるブランコ」という児童のアイデアを採り入れた3連ブランコ=2024年4月28日、三重県伊勢市小俣町の市営大仏山公園、佐藤孝之撮影
  • 写真・図版
  • 写真・図版
  • 写真・図版
  • 写真・図版
  • 写真・図版

 障害がある子もない子も一緒に遊べるインクルーシブ(包摂的)な遊具を設置した広場が、三重県伊勢市小俣町にある市営大仏山公園の一画に誕生した。障害がある子どもの母親らの声や地元の小学生のアイデアなどを採り入れて整備した。インクルーシブな公園をつくる動きは、ほかの自治体にも広がりつつある。

 伊勢市が新設したのは「山のなかよし広場」。総事業費は約9600万円。県の補助のほか企業版ふるさと納税やクラウドファンディングによる寄付も活用した。

 約2200平方メートルの敷地に設置されたインクルーシブ遊具は4種類。市の観光PRキャラクターがモチーフの「はなてらすちゃんのフラワーコンビ」は車イスでも上れるスロープと幅の広い滑り台、触って遊ぶパネル遊具などを組み合わせた大型複合遊具。安全に配慮して周囲の一部にゴムチップ舗装を施している。

 「3連ブランコ」は転落防止器具付きや、1~3人が寝転んでも乗れるタイプなど3種類のブランコ。バネがついた円形の台に乗って揺らして遊ぶ「ホットポット」は車イスからも乗り移れる高さだ。「ダブルホッパー」はシーソーの片側に背もたれがあり、体幹が弱い子なども遊びやすい。

多様な人と人をつなぐインクルーシブ公園

 オープニングセレモニーが4月28日にあり、鈴木健一市長は「誰もが遊べる公園づくりを進めさせてもらった。みんなでつくった、みんなの公園です」とあいさつ。市民グループ「みんなの公園つくり隊ise」の松元康枝代表らを紹介し、広場をつくる発端になってくれたと感謝を述べた。

 松元さんの次男(10)は2…

共有