能登半島地震で隆起した海岸に土を盛って新設された応急道路が完成し、2日正午ごろから緊急車両や地元住民に限り通行が可能となった。
国土交通省能登復興事務所によると、地震で土砂が崩落し、不通となった石川県輪島市の国道249号を迂回(うかい)する形で新設された。近くに国名勝「白米(しろよね)千枚田」がある。
新設された道路は幅5メートルで1車線、長さ約430メートル。近くにすれ違い用の待避所も設けられた。
これにより、発災時に孤立した輪島市南志見(なじみ)地区などと市中心部を大きく回り道せず直接往来できるようになる。地震や大雨、波の高いときなどは通行止めになる。
同省は、本復旧へ向けた調査設計や工事を進める。国道249号で他に4カ所ある大規模な崩落箇所の復旧方法も検討を続ける。(久保智祥)
【動画】隆起した海岸に新設された応急道路=野津賢治撮影