写真・図版
「長崎のかくれキリシタン信仰用具」の一つで、着物姿の聖母マリアを描いたお掛け絵「聖母被昇天」(部分)=長崎県平戸市生月島博物館・島の館提供
  • 写真・図版
  • 写真・図版
  • 写真・図版
  • 写真・図版
  • 写真・図版
  • 写真・図版
  • 写真・図版
  • 写真・図版
  • 写真・図版
  • 写真・図版
  • 写真・図版
  • 写真・図版

 文化審議会は24日、「長崎のかくれキリシタン信仰用具」を重要有形民俗文化財に、「岩川の弥五郎人形行事」(鹿児島県曽於〈そお〉市)など4件を重要無形民俗文化財に新たに指定するよう、文部科学相に答申した。

 長崎のかくれキリシタン信仰用具はキリスト教が伝わった16世紀半ばから昭和30年代に使われた聖画など2218点。平戸市など長崎県内の6団体が所有する。江戸幕府による禁教以降、神仏と習合して独自の信仰形態となり、和服姿の聖母マリアを描いたお掛け絵(聖画の掛け軸)やオラショと呼ばれる祈禱(きとう)文などが伝えられた。

 世界遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」が2018年に登録される前に、ユネスコの諮問機関イコモスの調査員から信仰用具の重要性を指摘されたのを受け、県が5年かけて調査・整理した。

 岩川の弥五郎人形行事は、古代の隼人(はやと)伝説に登場する武人姿の巨大な人形(高さ5メートル)を先頭に練り歩く神事。「瀧山寺(たきさんじ)鬼祭り」(愛知県岡崎市)は、正月に3匹の鬼が現れる火祭りなどで豊作を祈る。

 ほかの指定・登録などは次の通り。

 【重要無形民俗文化財】吉田祭のお練り行事(愛媛県宇和島市)▽白鳥(しろとり)の拝殿踊(岐阜県郡上〈ぐじょう〉市)【登録有形民俗文化財】利根川中下流域の川船及び関連用具(千葉県)【登録無形民俗文化財】大館のとんぶり製造技術(秋田県大館市)▽敦賀のおぼろ昆布製造技術(福井県敦賀市)【記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財の選択(文化庁長官に答申)】丹波山(たばやま)のお松引き(山梨県丹波山村)▽川上の地蔵盆行事(兵庫県神河〈かみかわ〉町)▽黒崎祇園山笠行事(北九州市)▽九州地方のきじ馬・きじ車製作技術(九州地方)

共有