都道が横断する計画がある野川周辺は自然が豊かだ。東京都は橋による立体交差の方針を示しているが、反対の声は根強い=2025年3月2日、東京都小金井市

 東京都小金井市内での都道計画をめぐり、市政が混乱している。公約で反対を掲げて初当選した白井亨市長が先月、一転して計画容認を表明。その白井市長が3日、自身の考えを示した市長報告の撤回を議会側に伝えた。計画を容認するという判断は変えないとしている。

 都道は「小金井都市計画道路3・4・11号線」。連雀通りから東八道路間を南北に結ぶ延長830メートル、幅18メートルという計画だ。1962年に都市計画決定された。都は災害時の避難路確保や渋滞緩和などに必要として、2016年に優先整備路線に指定している。

 計画ルート上には、自然環境に恵まれた野川をはさんで都立武蔵野公園がある。市民の憩いの場であるとともに、都会では珍しいカワセミやキンランなどが生息する緑地となっており、生態系への影響を懸念する地元住民らが反対を訴え、長く膠着(こうちゃく)状態が続いてきた。

「裏切り」「公約違反」の声も

 元市議の白井市長は22年の…

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