フライス盤を操作する中村生園さん=2024年5月24日、東京都文京区本郷1丁目、本間ほのみ撮影

 工芸高校では、学年が進むにつれて実習の時間が増え、3年生では全体の半分近くを占める。どんな実習内容なのか。5科のうち、マシンクラフト(M)科、グラフィックアーツ(G)科、インテリア(I)科を訪れた。(本間ほのみ)

【連載】高校思い出クリック~青春群像記~

高校をシリーズで紹介する企画。今回は東京都立工芸高校の3回目です。

写真・図版
旋盤を操作するマシンクラフト科の生徒=2024年5月24日、東京都文京区本郷1丁目、本間ほのみ撮影

マシンクラフト科

 5月下旬、地下1階の機械が並ぶ工場のような教室で、M科の生徒が旋盤やフライス盤を慣れた手つきで操作していた。卒業制作に取り組む3年生たちだ。毎年、3月に東京都美術館(台東区)で開かれる「卒展」に出す作品を、1年間かけて完成させる。

 「革を手で縫うときに、革を挟んで固定するレーシングポニーを金属で作ってみようと。一般的には木なんですけど」と話すのは、中村生園(いおん)さん。安定性を向上させたいという。機械での金属加工は「独学でできない」と、工芸高校のM科を志望。「自由度が高いのが魅力」と語る。

■機械も手作業も幅広く…

共有